フィルムを使うフィルムカメラは古い写真のようにも思われますが、実は現在でも意外と使われています。フィルムカメラで撮影した写真は、デジタルカメラとは異なる独特の雰囲気が特徴です。少し違った雰囲気の写真は、SNSなどで発信すれば多くの人が注目するかもしれません。今回はネガフィルムで撮影した写真の魅力やデジタル化する方法について解説します。
ネガフィルムとは?
ネガフィルムとは、光を感光する化学物質を塗布した薄いフィルムのことです。現在ではデジタルカメラを使う人が多いですが、以前はネガフィルムが主流でした。今ではネガフィルムをよく知っている人も少なくなっているかもしれません。そんなネガフィルムについて、詳しく説明します。
ネガフィルムで撮影した写真の特徴
ネガフィルムとは、色が反転して映るフィルムのことです。フィルムの状態ではカラーや被写体がわかりにくく、現像する必要があります。
ネガフィルムで撮影した写真はデジタルカメラと比較して、光の階調が豊か、色彩が鮮やかなどの特徴があります。これはネガフィルムに使用される化学物質が、デジタルカメラで使用されるセンサーよりも情景を忠実に再現するためです。またネガフィルム独特の風合いもあり、デジタルカメラよりも目を引く写真を撮影できます。
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ネガフィルムの現像方法
撮影済みのネガフィルムは、専用の機械と薬剤で処理して現像フィルムへと加工します。現像の作業はフィルムを現像液、漂白液、定着液に順番に浸し、洗って乾かすような工程です。この現像フィルムを大きくプリントしたものが、私たちがよく見る「写真」です。
一般的にはカメラ屋さんにフィルムを渡して、現像を依頼します。しかし機材を揃えれば自宅でも現像はできるため、写真をさらに楽しみたい方は試してみてもよいでしょう。
ポジフィルムとの違い
ネガフィルムと同じような機材にポジフィルムというものもあります。どちらも写真撮影に使用されるフィルムですが、ネガフィルムは反転した画像を記録するのに対し、ポジフィルムは正しい画像を記録します。フィルムの状態で写真の内容がしっかりとわかるため、フィルムのまま飾れるのも利点の一つです。また色彩が鮮やかになり、風景の立体感を際立たせることもできます。
しかしネガフィルムよりもラチチュード(ダイナミックレンジ)が狭く、適正露光が求められるため、高い写真の腕が求められるフィルムです。
ネガフィルムの楽しみ方
ネガフィルムを使った写真には、デジタルカメラとは違った楽しみ方があります。今回はそのうち3つをご紹介します。
フィルムを選ぶ楽しさ
→ISO感度やメーカーなどフィルムには選ぶポイントが多い。
ネガフィルムにはモノクロとカラーの違いがある上に、ISO感度ごとにも違うフィルムが揃えられています。そのため撮影シーンやカメラマンの意図に応じて、適切なフィルムを選ぶことが必要です。また、フィルムメーカーによっても色調が若干異なるため、自分好みの写真を極限まで追い求められるでしょう。
一見、手間にも思えますが、その分デジタルカメラよりも自分好みの写真を撮影できるようになりますよ。
撮り直しが効かない特別感
→デジタルカメラのように簡単に連射したり、修正したりできない。それが逆によい。
フィルムカメラは一回シャッターを切ったら、二度と撮り直すことはできません。またフィルム自体も撮影回数が決まっており、一定の回数撮影したら交換する必要があります。フィルムを購入するにもお金がかかるため、なかなか気軽な連写はできないでしょう。
しかも撮影した写真をその場で確認することもできません。簡単に連写できたり、その場ですぐに確認できるデジタルカメラに比べると不便に思う人もいるでしょう。しかしその緊迫感と綺麗に撮影できた時の達成感があるからこそ、フィルムカメラの写真にはただの情景だけではなく、特別な情熱を乗せることができるのです。
フィルムカメラが魅力的
→デジタルカメラが主流だが、フィルムカメラも新品が発売されている。希少なフィルムカメラを所有する特別感
現在販売されているカメラはデジタルカメラが主流ですが、フィルムカメラの新品もまだ発売されています。周りの人がデジタルカメラを首に下げる中、希少なフィルムカメラを下げていると少しだけ特別感が得られるかもしれません。ファッションの一つとしても使えますよ。
ただし新品のフィルムカメラは生産台数が少ない分、手を出しにくい価格であることも事実。そんなときは中古品を探してみると、安くてレトロなデザインのフィルムカメラが見つかるかもしれませんよ。
ネガフィルム写真をデジタル化するには?
ネガフィルムから現像した写真は、実物として手に残ります。しかしSNS上や友人とシェアしたい人も多いでしょう。ここではネガフィルムの写真をデジタルデータとして入手する方法を3つ説明します。
店舗で依頼する
→カメラのキタムラなどで依頼できる。
ネガフィルムの現像は街のカメラ屋さんでお願いすることができます。この時、オプションでデジタルデータ化をするサービスを展開している場合もあります。店舗に足を運ぶ必要はありますが、現像するついでに気軽にデジタル化できますよ。
インターネットで依頼する
→節目写真館など
近くにカメラ屋さんがない場合は、インターネットで専門業者に依頼する方法もおすすめです。自宅にあるネガフィルムをまとめて送付すれば、デジタルデータとして返送してくれます。梱包と発送がやや手間かもしれませんが、店舗で依頼するより安価になる場合が多く、コストパフォーマンスに優れています。自宅に大量のネガフィルムが眠っている人にもおすすめです。
自分でスキャンする
→高性能なスキャナーをもっていれば気軽にできる。
自分でスキャナーを購入してネガフィルムをデジタル化する方法もあります。長くフィルム写真を楽しむのであれば、誰かに依頼するよりもコストパフォーマンスが良い方法です。ただし安価なスキャナーでは品質が悪く、良質なデータが得られないかもしれません。満足するデータに変換するには高性能なスキャナーを選ぶことをおすすめします。
まとめ
この記事ではネガフィルムの魅力や、デジタル化する方法などについてご紹介しました。フィルムカメラはデジタルカメラとは違った雰囲気の写真が撮影できることが特徴。撮り直しが効かなかったり、フィルムを選ぶ必要があったりとカメラの腕も試されます。現在ではネガフィルム写真も簡単にデジタル化できるため、SNSなどで広く発信することもできますよ。