カメラが趣味と言うと「え、じゃあいい感じに撮って欲しい!!」とリクエストを受けることはありませんか?
いわゆるポートレート撮影。
いい感じに、と言われても「どうしたらいいの!?」と焦りがちです。
コツを知らずに撮ってもなかなか上達はしません。
ここでは、気軽に始められる室内でのポートレート撮影をテーマに、ポートレート撮影のコツや便利グッズを紹介します。
旅行や外出もしづらく、自宅にいる時間の多い今、たくさん撮って腕を磨いておきましょう。
ポートレート撮影を始める前に
では、ポートレート撮影を始めるにあたってまず確認しておきたいのが、「ポートレート」って何?ということです。
ポートレートと言えば、人物を撮るのはもちろんですが、同じ人物を撮影するのでもスナップ撮影とは異なります。
ポートレートとスナップの一番の違いは、被写体が撮られることを意識しているかしていないか。
ちなみに「ポートレート」は「意識している」方です。
日常の瞬間を切り取るスナップ撮影と違って、シーンやポーズ、構図をしっかり決めてから撮るのがポートレート撮影です。
ではこれからポートレート撮影を始める前に、カメラ側の準備をしておきましょう。
一眼レフなどのカメラやスマホによっては設定のないものもありますので、設定できるかどうかも確認しておきましょう。
①グリッド線を表示しておく
②ポートレートモードがあれば設定しておく
③レンズを綺麗に磨く
当たり前でしょ!と思う項目もありますが、基本が肝心。
準備が整ったらいよいよ撮影です。
>>関連記事:プロカメラマン長沢慎一郎が語る作品の撮影エピソード〜ポートレートのレンズ選び〜
スマホでできる室内ポートレート撮影のコツ
ポートレート撮影での注意点は「光と構図」です。
いざ撮ろうとすると何に気をつければいいのかわからないことも多いです。
- 明るい場所で撮ればいいのかな?
- なんか証明写真みたいになっちゃう…
- 良くも悪くもない感じ
- など、なんとなくで撮っていると仕上がりもイマイチになりがち。
せっかくなので被写体の魅力を引き出し、「お!?」と人目を引くようなポートレートを撮りましょう。
何を使いどのように撮ればよいのか、具体的に説明します。
順光(光源の位置→正面※カメラ側):肌をキレイに明るく見せる効果。瞳がキラキラ印象的に写るので、目にグッと寄るのもおすすめ。
逆光(光源の位置→後方※被写体側):後ろから光があたり、輪郭がふんわり柔らかになる。優しいイメージ。被写体の顔が暗くなりすぎないよう注意。
サイド光・斜光(光源の位置→真横):被写体に陰影が生まれ、立体感や質感が表現される。メリハリのあるイメージ。
光の当たる角度によって様々な表現ができる。
室内で太陽光を使うなら、窓際での撮影が一番です。
思い描くイメージによって、光の向きを使い分けましょう。
ただ、太陽光なので日によって違いがあります。
曇りだったり、逆に日差しが強すぎたり。
そんな時には便利グッズを使ってうまく光をコントロールしましょう。
レフ板にもなる白いアイテムは何かと使えます。
白い厚紙や、明るい色の服、他には白いレースカーテンもレフ板の効果があります。
強すぎる日差しには、レースカーテンを通すことで光がふんわり柔らかく。
逆光で顔が暗くなる時には、下にレフ板を入れることで顔周りを明るく。
いろいろと使えるアイテムです。
光が足りない時にはLEDライトが便利です。
今では100均でも買えるので1つ持っておいて損はありません。
また、夜の撮影ではあえて白熱灯やろうそくの光を使うことで、大人っぽいしっとりとした雰囲気を作り出せます。
構図のコツは余白とアングル
次に大切なのは「構図」です。
初心者がやってしまいがちな失敗例を挙げ、その解決方法を見ていきます。
①真正面かつ動きがなく証明写真になってしまう
面白みのない構図になる時は、同じ位置からアングルを変えてみましょう。
上からのアングルは、自然と上目づかいになり可愛い印象に。
下からは大人っぽい印象になります。脚長効果も狙えます。
②首の位置で切ってしまう
顔をメインで撮るポートレートでよくある失敗例です。
首を途中で切ってしまうと、とても不安定な印象を与えます。
首・肩はしっかり入れ、切るならおでこを切るようにしましょう。
③背景がごちゃっとしてテーマがぼやける
構図を決める時は背景も含めての構図です。
できればすっきりした背景で、もしそうでない場合は背景をボカすと被写体が引き立ちます。
カメラのポートレートモードを使うと、簡単に背景をボカせます。
ピントはしっかり目に合わせることも忘れずに!
また、背景ボカさず作品を作る時は「余白」感が重要です。
画面に表示されたグリッド線を意識して、三分割法や日の丸図法で被写体を配置してみましょう。
あれもこれもと構図に入れず、被写体の位置を決めたら他はがっつり余白に。
大人っぽくこなれた感じが出せます。
構図を決めるときには、細かい位置やピント合わせが重要です。
3脚やスマホホルダーがあると、じっくり構図を決められとても助かりますよ。
これでポートレート撮影はばっちり!
初心者でもできる室内ポートレート撮影のコツを紹介してきました。
いつもなんとなく撮っていた写真でも、
光の向き、アングル、余白
に気をつけて撮るだけで「良くも悪くもない」写真から卒業できます。
室内ポートレートをマスターすれば、屋外での撮影にも十分使えちゃいます。
友達や家族にも自信を持ってポートレート撮影できますよね。
室内ならいつでも挑戦できるので、今からコツコツ練習あるのみです!
Cameconでは過去にポートレートをテーマにしたコンテストも開催しています。
・エモいポートレートコンテスト(2022年1月開催)
・ポートレートコンテスト(2021年05月開催)
投稿された作品をお手本に練習してみるのもおすすめ。
いい作品が撮れたらぜひコンテストにも応募してみてくださいね!