ピクルナ

撮影テクニック 2023.01.07

写真をより楽しく!その他のフィルターを解説〜クロス・ソフトフォーカスフィルターなど〜

被写体や撮影環境によって難しい表現を助けてくれる便利なレンズフィルター。 今回は、PL、NDフィルターに続き、その他のフィルターをご紹介。 様々な用途のフィルターの基礎や使い方を分かりやすくまとめました。 使いこなせると写真の楽しみが増えますよ!

被写体や環境に合わせて使い分けたいその他のフィルター

ソフトフォーカスフィルター

「ソフトフォーカスフィルター」「ソフトフィルター」とも呼ばれるこのフィルターの特徴は、光をふんわりにじませる点です。

ピンぼけとは違い、ピントは合いつつも光の感じを変えてくれます。

コントラストを下げたような優しい幻想的な雰囲気がでるので、女性からの人気も高いフィルターです。


光が強いほど大きくにじみ、光の向き、当たり方によって様々な表情を見せてくれます。

使い方はレンズに装着するだけで、難しい操作や調整は不要。

ソフトフィルターの中でも、少しずつにじみ方の強度や色味が違う製品があります。

作例を見つつお気に入りのものを探しましょう。

ソフトフィルターのおすすめ被写体は「植物・花」が代表的ですが、それ以外にも幅広く使えます。

  • 植物・花
  • 風景
  • ポートレート
  • 夜景・イルミネーション
  • 星空

ソフトフィルターの得意とする場面は太陽光と思いがちですが、実は夜景や星空の撮影にも活躍します。

小さな光がフィルター効果でふわりと拡散し、イルミネーションや星を幻想的かつ美しく見せてくれます。


センターフォーカスフィルター

こちらはソフトフィルターの中でも中心部に穴が開いた構造。

穴の部分は通常通りくっきりと、それ以外はフィルター効果がかかりふんわりとボケがかかったように写ります。


撮影が楽しくなる変わり種ですので、ソフトフィルターに慣れたら試してみてくださいね!

クロスフィルター

次も光を拡散する「クロスフィルター」を紹介します。

ソフトフィルターはにじませるような優しい効果だったのに対し、クロスフィルターはキラキラと華やかな印象にさせます。

皆さん一度は、キラキラ煌めくイルミネーションの写真を見たことがありますよね。

あれがまさしくクロスフィルター効果です。


こちらもレンズに装着するだけと取り扱いは簡単です。

ただ、光の出方により種類が分かれます。

一つの光源から光の筋が4本出たり8本出たりといった感じです。

きらびやかにしたいのか、控えめな演出にしたいのか、希望のイメージに合わせて選びましょう。

クロスフィルターおすすめの被写体はこちら。

  • イルミネーション
  • 夜景
  • 海、川
  • 水滴
  • 夕日

イルミネーションや夜景はド定番のおすすめ被写体です。

簡単に華やかな写真が撮れるので、一度使うと病みつきになるフィルター。

その他、光そのものや、光が反射するシーンにおすすめ。

晴天時の太陽や夕日の下での水しぶきや水面などですね。


シーンによって華やかさを全面に出したり、一部に控えめに効果を出すなど、使い方は様々です。

カラーフィルター

次は、写真の色味を調整できるカラーフィルターの紹介です。

エンハンサーフィルター、色彩強調フィルターとも呼ばれます。

カラーフィルターは見た目に分かりやすく、カラフルな色の付いたフィルターです。

色や色の濃さもさまざまで、特定の色を強調したり、色を重ねることで不思議な世界観を作り出せます。

イメージとしては、カメラの前に色付きのフィルムをかざしたような効果が得られます。

子供の頃やってみたことがある人もいるのではないでしょうか?

よく使われるシーンと色の組み合わせはこんな感じです。

  • 夕日+赤=夕日の赤みを強調
  • 晴れた日の風景+青=空の青さを強調
  • 森+緑=植物の緑を強調


カラーフィルターの種類は色と濃さはもちろん、グラデーションのかかったものもあります。

1色で1枚の単体フィルターや、何色かのセット、1枚なのに色を差し替えられるものまでさまざま。

赤や青系が使いやすいですが、意外な色と組み合わせることで不思議な雰囲気を作ることもでき工夫のしがいがあります。


お手軽に試してみたい場合は、カラーフィルムでも使えます。

数色組み合わせたり重ねたりすることで、アートっぽい写真が撮れますよ。

その他の特殊フィルター

今回紹介した以外にも、特殊なフィルターは数多く存在します。

いくつか紹介しておきますね。

UVカットフィルター

紫外線をフィルターが吸収することで、紫外線の乱反射を防ぎます。

風景撮影などで、青みや霞を押さえてクリアな写りに仕上がります。

モノクロフィルター

白黒で写真が撮れるフィルター。

カメラ側にもモノクロモードがありますが、コントラストの出方や細部の表現にこだわりたい方におすすめです。

自作フィルター

フィルターを作ってしまう強者もいます。

比較的簡単な上に可愛いのは「自作ボケフィルター」です。

黒い厚紙などに好きな形を切り抜き、レンズの前に付けることで玉ボケの形が代わります。

ハート型や星型など自在に作れて楽しいですよ。


自作のフィルターは100均でも簡単に作ることができますので参考にしてみてくださいね。

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表現の幅をフィルターで広げよう

今回紹介したフィルターたちは、使うと写真がガラッと変わるものたちばかりです。

「もう少し優しい表現がしたいな」とか「華やかさをプラスしたいな」。

そんな悩みを解決してくれます。

今は撮影した後にカメラでフィルターを付けたり、後から加工や修正ができる時代です。

でも実際ファインダーを覗いて、効果を確認しながら撮れるのがフィルターの強み。

今回の記事だけではなく、PLフィルター、NDフィルターの解説記事も合わせて読んで、ぜひカメラライフを充実させてくださいね。