ピクルナ

撮影テクニック 2023.08.14

お花の写真を撮ってみよう!お花のよさを引き立てる撮影のコツを解説

お花の写真を撮影する時、「どうすれば上手く撮れるのか」悩んでいる方におすすめの記事です。お花のよさを引き立てて、より綺麗に撮るコツについて解説していきます。


普段、お花の写真を撮影するときに意識していることはありますか?この記事では、お花のよさを引き立ててより綺麗に撮るコツについて解説していきます。道端でたまたま見つけたお花も、花畑に咲くお花も、この記事を読めば誰でも簡単に美しく撮影することができます。

お花の写真を綺麗に撮るためのカメラの設定

  • 主役のお花を際立たせるボケ
  • 主役のどこにピントを合わせる?
  • 露出補正で明るさを調整

お花の写真を撮る前に、まずはカメラの設定をしておきましょう!ここでは、お花の写真を綺麗に撮影するためのピントの合わせ方や明るさについて解説します。

絞り優先(A)モードで撮影する

絞り優先モードでは、お好みのF値に合わせるとシャッタースピードやISO感度を自動で調整してくれます。「被写体にピントを合わせて前後をぼかしたい場合」は絞りを開き(F値を低くする)、「広い範囲にピントを合わせたい場合」は絞りこむ(F値を高くする)ようにしましょう。同じ部分を撮影しても、F値が違うだけで雰囲気もガラッと変わりますよ。

  

F値1.8で撮影

  

F値16で撮影 

AFでピントを合わせる

AF(オートフォーカス)モードに設定しておくと、自動で被写体にピントが合います。「今この瞬間を写真に収めたい」と慌ててカメラを構えた場合でも、瞬時にピントを合わせてくれるのでおすすめです。また、追従機能がついているものだと、カメラを動かしてもピントは被写体に合ったままなので、安心です。MF(マニュアルフォーカス)モードに設定しておくと、あえて奥の被写体にピントを合わせたい時などに、自分で調整することができます。 

MFで撮影

AFで撮影

露出補正で明るさを調整する

露出補正とは、「F値」「シャッタースピード」「ISO感度」の値で決まる、「写真の明るさ」を補正することです。露出補正を+にすると明るくふんわりとしたイメージになり、露出補正を−にするとシックで落ち着いたイメージになります。

撮影時はもちろん、撮影後に調整できるカメラもあるため、事前に機能を確認しておくといいですね。露出補正を変えるだけで雰囲気が大きく変わるので、さまざまなパターンで撮影してみましょう。

  

露出補正+EV

露出補正−EV

お花の写真を魅力的に撮るポイント

  • 主役のお花を際立たせるボケ
  • お花が際立つ撮影位置とアングルを探す
  • 前ボケを使ってお花をおしゃれに撮影
  • 前後のボケ
  • 花畑では、無数のお花の密集感を出して撮影しよう

お花の魅力をより一層引き立てるためには、さまざまなパターンで撮ってみましょう!ここではアングルや構図など、おさえておきたいポイントを解説します。

アングルを変えて変化をつける

撮影時の角度を変えるだけで、同じお花でも違った雰囲気を引き出すことができます。

ハイアングル(お花を上から見下ろすようなアングル)だと、普段の目線に近いようなお花の様子を撮影できます。逆に、ローアングル(お花を下から見上げるようなアングル)だと、小さな生き物がお花を見ているような目線で撮影できます。

いろいろな角度で撮影を試すことで、そのお花の魅力を一層引き出すことができるでしょう。

ローアングル

ハイアングル

前後のボケでふんわり感を出す

F値を低く設定しておくと、ピントを合わせた箇所の前後がボケます。この写真では、ひまわりにとまる蜂にピントがあっていて、周りの茶色い部分やお花びらがボケているのがわかります。 そうすることで全体的にふんわりとした印象が生まれるのです。

ネモフィラやコスモスなど小さなお花の花畑では、一輪のお花にピントを合わせて前後をぼかすと、太陽の光で玉ボケができて幻想的な写真を撮れるでしょう。

花畑は密集感を意識する

たくさんのお花が咲き誇る花畑に、圧倒される方も多いのではないでしょうか。広々とした様子や自然の豊かさを表現するために、引きで画面いっぱいに収めてみるのも良いです。お花がどのような場所で咲いているか、全体を大きく見れるのでおすすめです。

お花の咲き具合は季節や個体によりさまざまなので、花畑の中でもいきいきと咲いている箇所を切り取って撮影してみましょう。

構図を意識する

ワンパターンになってしまいがちなお花の撮影ですが、構図を何パターンか覚えておくと表現力がグッとアップします。

「日の丸構図」は、名前の通り中央にお花を置く撮り方です。強いインパクトが出て、お花の凛とした明るさが前面に出てくる印象です。

「対角線構図」は、その名の通り、対角線上にお花を置く撮り方です。斜めに横切る線にインパクトがあり、たくさんのお花が咲き誇る様子が印象に残りますね。

>>構図についてもっと知りたい方はこちら

>>上級編はこちら

日の丸構図

対角線構図

光の向きを工夫する

太陽の光の向きにより、お花に与えるイメージや色味は大きく変わります。次の章では、光の向きを工夫した撮影ポイントを解説していきます。

光の向きを活用したお花の写真撮影のポイント

  • 「光の当たり方」を活用してお花の色をきれいに写す

普段、光を意識して撮影することはありますか?日光を上手に使うことで、よりお花の色をきれいに写すことができます。ここでは、光の向きを活用したお花撮影のポイントをご紹介します。

順光で撮影する

順光(お花に対して正面から太陽の光が当たっている状態)で撮影すると、お花の鮮やかさを引き立てることができます。太陽の光がよく当たるので、細部まで鮮明に写ることや、形や色もはっきりと写ることが特徴です。そのお花の本来の良さがわかりやすいので、お気に入りのお花を見つけたら順光で撮影してみましょう。

逆光で撮影する

逆光(お花に対して、後ろから太陽の光が当たっている状態)で撮影すると、お花の力強さを引き立てることができます。お花と一緒に日光も写るので、明るく生命力のある印象を受けるでしょう。

また、後ろから光が当たることでお花びらが透けているように見えたり、逆に影になる部分があったりするのが面白いですね。なお、太陽に向かってカメラを構えると全体的に暗くなってしまうので、撮影時には設定に注意しましょう。

曇りの日の弱い光で撮影する

曇りの日は、柔らかい光を活用して撮影しましょう。晴れている日は太陽の光が強く、お花をより一層明るく撮影することができる一方、色味の濃淡が強く出てしまうこともあります。

しかし曇りの日は、まんべんなく柔らかい光が当たるので、優しい雰囲気を引き立てることができるのです。なお、太陽の光が少ない分カメラに取り込む光も少なくなるため、撮影時にはISO感度を高くしたり露出補正をしたり、工夫してみましょう。

まとめ

今回は、お花のよさを引き立ててより綺麗に撮るコツについて解説しました。カメラの設定や撮り方などのポイントをおさえることで、ワンランク上のお花の写真を撮ることができます。この記事を参考に、カメラを持ってお花を撮りに出かけてみてはいかがでしょう。