夜空に浮かぶ綺麗な月を見た時、手元にあるスマホで撮影してみたくなりますよね。でも実際に撮ってみると、ただの白い丸にしか映らずにガッカリした人もいるのではないでしょうか。綺麗に撮影するためには、事前準備と正しい知識が必要です。この記事では、スマホで月を撮影する時のポイントや、おすすめのアプリについて紹介します。
スマホで月を撮る時の準備品
まずは月を撮影する前に準備しておきたいものを整理しましょう。
スマホのカメラ機能
最近ではスマホのカメラ機能も高性能化が進んでおり、月を撮影できるだけの性能を備えています。ただし、スマホの機種によっては機能が充実していないこともあるため、事前に確認しておきましょう。なるべく潤沢なカメラ機能を持つスマホがおすすめです。
>>「Cameconユーザーに聞いてみた!「スマホ撮影とカメラのちがいって?」編」
三脚(スマホ用)
月に限らず、星や夜間の撮影の時には、三脚でスマホを固定して手ブレを防ぐことが大切です。手持ち撮影も可能ですが、手ブレで画質が低下する可能性があります。三脚にはカメラ用、スマホ用、カメラ/スマホ兼用の製品があるため注意が必要です。
月撮影用アプリ(任意)
スマホのカメラアプリでも月を撮影できないことはありませんが、機種によってはあまり機能に期待できない場合もあります。そんな時には月撮影用アプリも準備しておきましょう。豊富な撮影機能と自由な設定で思い通りの月を撮影できますよ。
スマホで月を撮る時のポイント
月に向けてただスマホを構えても、あまり綺麗に撮影できません。以下で説明するちょっとしたポイントを押さえてみましょう。
露出を調整する
太陽光を反射して輝く月は、太陽には劣るものの他の天体と比較してもかなり明るい部類に入ります。スマホの自動設定で月を撮影しようとすると、夜空の暗さと月の明るさの両方を検出し、月は光の玉にしか映りません。そこで手動で撮影時の露出を小さくする設定が必要になります。
月の適正露出まで小さくするためには、次の4点をチェックしましょう。
- 露出補正をマイナスに振る
- ISO値を小さくする
- シャッタースピードを速くする
- 絞り値(F値)を小さくする
多くのスマホの場合は1の方法がもっとも簡単な方法ですが、もしうまく行かない場合は234も試してみてください。
専用アプリを利用する
スマホのカメラアプリでは、機種によっては露出補正はできるものの、ISO値やシャッタースピード、絞り値を制御できない場合もあります。そんな時は専用アプリの使用がおすすめです。より細かい設定で、思い通りの月が撮影できるでしょう。
三脚でスマホを固定する
月に限らず夜空や風景を撮影する時には、手振れに気を付けることが綺麗な写真のポイントです。ちなみに、撮影時にはあまりブレていないと感じていても、撮影後に写真を拡大するとブレていたということがあります。スマホ用の三脚を活用し、固定した状態で撮影に臨みましょう。
スマホで月を綺麗に撮るコツ
撮影時のスマホの設定や固定だけがコツではありません。実は撮影する前にも多くのポイントがあります。気を付けたい3点をご説明しましょう。
月の位置を事前に確認する
月が浮かぶ位置は季節、日付、時間によって異なります。計画的に月を撮影するためには、どの位置に月が出ているかを知っておくことも大切です。事前にインターネットを使って調べたり、月の位置を教えてくれるスマホアプリを導入したりしておきましょう。
雲の無い晴れた夜に撮影する
せっかく月を撮影する準備をしても、天気が悪くなってしまっては台無しです。また、月に雲がかかっている場合、光が散乱してしまいスマホでは綺麗な月の写真になりません。事前に天気予報を確認しておき、なるべく雲のない晴れた夜に撮影するようにしましょう。
明るい場所で撮影する
月を撮影するためには、上記で説明したように色々な準備が必要です。しかし撮影するのは夜間。例えば真っ暗闇の中では三脚を展開するのも大変です。月は星空と違い、周囲が明るくても見えなくなることはありません。慣れないうちは、手元や足元が確認しやすい明るい場所で撮影に臨みましょう。
スマホで月を撮るためにおすすめのアプリ
スマホで月を取るとき、専門のアプリを使ったほうが綺麗に撮影しやすくなります。おすすめのアプリを3つピックアップしましたので、参考にしてみてください。
夜景カメラ
「夜景カメラ」はiPhoneでもAndroidでも使える夜の撮影に特化したカメラアプリです。10〜50枚の写真を合成して撮影することが特徴。普通のカメラアプリよりも明るい写真に仕上がります。総計500万回以上ダウンロードされており、夜空撮影の定番アプリといえるでしょう。シャッタースピードやISO感度、ホワイトバランスなどもカスタマイズできるため、月の撮影にもおすすめです。
Pro Cam 8
「Pro Cam 8」はスマホでも一眼レフカメラのような細かい設定ができるカメラアプリです。シャッタースピードやISO値、露出補正などは調整可能で、月の撮影もできます。その他、被写体追尾AE/AFや撮影モードなど、まるでスマホサイズの一眼レフカメラを持ち歩いているかのようです。iPhone専用でAndroidには対応していないことが少しネックかもしれません。iPhoneユーザーで月以外にも本格的な撮影を楽しみたい人におすすめのアプリです。
アプリ:iOS
プロカメラ・RAW現像・月カメラ 【MuseCam】
「プロカメラ・RAW現像・月カメラ 【MuseCam】」も「Pro Cam 8」と同様に、細かいマニュアル撮影設定ができるカメラアプリです。そのためスマホで月を撮影するときにも利用できます。一番の特徴は、撮影した写真の加工が豊富なこと。撮影するだけではなく、その後に自分好みの加工をしたい人におすすめです。
アプリ:iOS
まとめ
この記事では、スマホで月を取るための準備や撮影のコツ、おすすめアプリをご紹介しました。月を撮影する上で一番のポイントは、手動で適正な露出を得ることです。露出補正や絞り値、シャッタースピード、ISO感度などを確認しておきましょう。また、月が出ている夜空のコンディションも重要です。
スマホのカメラアプリでも月を撮影できなくはないですが、できれば専用のアプリを導入した方が綺麗な写真になりやすいですよ。