【山形県】土門拳記念館
最初にご紹介するのは、山形県酒田(さかた)市にある「土門拳(どもんけん)記念館」です。
昭和を代表する写真家である土門拳。
その作品には寺院、仏像などの日本伝統文化や、リアリズムにこだわった報道写真などがあります。
写真専門の美術館としては日本初。
さらに一人の写真家をテーマとする世界的にも珍しい美術館です。
土門拳と親交のあった芸術家たちが総力を上げて作ったという記念館は、建物そのものが美しく目を引きます。
飯森山公園内にあるため、景観を楽しみながら散策するのもおすすめです。
整然と飾られた作品は、空間美も相まって息を呑む美しさです。
館内撮影は許可されていますが、三脚、フラッシュの使用は禁止。
マナーを守って楽しんでくださいね。
◆施設概要
土門拳記念館
http://www.domonken-kinenkan.jp/
場所:山形県酒田市飯森山2-13(飯森山公園内)
開館時間:9:00〜17:00
休館日:4〜11月無休/12〜3月毎週月曜
【東京都】世田谷美術館
次は東京都の「世田谷美術館」です。
世田谷区のど真ん中、広大な砧(きぬた)公園の中にあります。
常に何かしらの企画展が開催されており、現在は写真作品を扱う2企画が開催中です。
「祈り・藤原新也」※2023年1月29日(日)まで
写真家・藤原新也が、大震災後の東北やコロナ禍の街を巡って撮影した「祈り」の物語。
合計250点以上の作品を展示。
「ミュージアムコレクションⅢ」※2023年4月9日(日)まで
・演出家、映像作家の萩原朔美
・アートディレクター榎本了壱
寺山修司の劇団で出会った二名の作品を展示。
多くの美術館、博物館を手がけた内井昭蔵設計の建物は、それ自体が被写体としても魅力的。
館内の光がたっぷり入るレストランや、屋外テラスが気持ちいいカフェもおすすめです。
◆施設概要
世田谷美術館
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/
場所:世田谷区砧公園1-2
開館時間:10:00〜18:00
休館日:月曜、年末年始
【奈良県】入江泰吉記念奈良市写真美術館
3つ目は奈良県にある「入江泰吉(たいきち)記念奈良市写真美術館」です。
収蔵品のほとんどが、奈良出身の写真家・入江泰吉の作品。
約8万点の彼の作品全てがここに集まります。
外壁がガラス張りになっていることで、大きな瓦葺きの屋根が浮いているように見える建物も見どころの一つ。
奈良大和路の四季折々の風景、仏像、行事を撮り続けた入江泰吉。
鮮やかな色彩で描かれた作品の数々は、奈良の魅力を再認識させてくれること間違いなしです。
◆施設概要
入江泰吉記念 奈良市写真美術館
場所:奈良市高畑町600-1
開館時間:9:30〜17:00
休館日:月曜、休日の翌日、年末年始
【鳥取県】植田正治写真美術館
鳥取県、大山(だいせん)の麓にある「植田正治(しょうじ)写真美術館」。
世界的な写真家・植田正治本人から寄贈された作品が鑑賞できる美術館です。
田園風景の中に突然現れるこの個性的な建物。
設計したのは、世界的な建築家・高松伸です。
そんな館内の注目スポットはこちら。
建物の一角から、大山が絵画のように見える映えスポットです。
しかも水面にはリフレクションで「逆さ大山」も楽しめます。
ここで撮影すると人物はシルエットに写り、とってもお洒落ですよ。
こちらは冬季休館期間があるので、訪問の際はご注意ください。
◆施設概要
植田正治写真美術館
https://www.houki-town.jp/ueda/
場所:鳥取県西伯郡伯耆町須村353-3
開館時間:10:00〜17:00
休館日:火曜(12/24〜2月末まで冬季休館)
【高知県】高知県立美術館
最後は四国の高知県から「高知県立美術館」をご紹介します。
この美術館は世界的に有名なマルク・シャガールの作品を多数所蔵し、国内外から注目されています。
その一方で、高知ゆかりの写真家・石元泰博の作品を多数所蔵し、2013年に「石元泰博フォトセンター」を開設。
その作品数は10万枚を越え、個人の作品収蔵としては珍しいほどの量を誇ります。
建物は、水辺に浮かぶイメージで建てられていて、あちこちに水が張られているのも特徴です。
天気のいい日や風のない日はリフレクション撮影にももってこい!
もちろん写真以外にもシャガールのコレクションは必見です。
時期によって入れ替えながら常設されているので、毎回新しい作品に出会えますよ。
◆施設概要
高知県立美術館
場所:高知県高知市高須353-2
開館時間:9:00〜17:00
休館日:年中無休
芸術としての写真を楽しむ場所
5つの個性的な美術館を紹介しました。
美術館ってちょっと敷居が高い……と思う方でも、好きな写真がきっかけなら足を運びやすいですよね。
お気に入りの写真に出会って推し写真家ができるかも!
美術館内は施設によって撮影のルールが違うので、しっかり確認してマナーよく楽しんでくださいね。